漆黒の甲殻男がおぞましいうなり声を上げ、濃紺の甲殻男へと飛び掛った、濃紺の甲殻男は、ヒラリと身を翻すとその右手に青い閃光が走った。
「け、剣?」 濃紺の甲殻男の右手に、さっきまでは無かった刃物の様な物があった。
「ヤハリ、クサナギノツカサドルチカラハ『ヨロイ』・・・・・・」漆黒の甲殻男は濃紺の甲殻男と距離をとると、翼をたたみ、両手を宙に掲げた、すると、激しい緑色の閃光が走り、光が消えると、ゲームに出てくる様な、諸刃の巨大な剣が現れた。刃渡り2mは軽く越えていた。
「ナゼ『ツルギ』ヲ・・・・・・」 濃紺の甲殻男が唸った。
「イズレ、ワガイチゾクハ『ヒカリ』モ『ケモノ』モシュウチュウニオサメル、キサマラニハココデキエテモラウ」 漆黒の甲殻男は大剣を構えると、地面に叩き付けた。
轟音と共に、地面が砕け、辺り一面が崩壊した。
圭介は空を飛んでいた、しかし、自分の力で飛んだわけでもなければ、この間のように殴り飛ばされて飛んだわけでもなかった、翼の生えた、濃紺の甲殻男に抱えられて飛んでいた。
「あ、あんたは一体・・・・・・」 圭介は甲殻男を見上げた。
「ダイジョウブ、ケイスケハワタシガマモル」
その声は恐ろしくも優しい声だった。
いやはや
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